もともと犬たちは「体を触られること」があまり好きではないので、まずは体の先端(手先、足先、お尻、尻尾)から意識して触る練習をしましょう。
手先・足先を触る練習
シニア期は四肢が弱ってきます。お散歩の量が減り、踏ん張れなくなると、爪が削れにくくなるので、こまめな爪切りが必要になります。また、床で滑ってケガをしたり、おトイレで手足を汚したりしやすくなるので、足裏の被毛をカットしたり、乾燥対策に肉球に保湿クリームを塗るなどのケアも必要になります。指の間を広げて皮膚トラブルがないかなども観察できるようにしましょう。
尻尾・お尻を触る練習
オムツが必要になった場合、お尻や尻尾の部分洗いが必要になります。ケアする際は尻尾をしっかり持ち上げ、付着した汚れをきれいにしたり、ふらつかないように股の間に手を入れて立たせたり、清潔に保つため、お尻周りの被毛を短くカットしてあげることが必要になる場合もあります。お尻を触ったり拭いたりしても嫌がらない様に、まずは尻尾を軽く持つところから始めましょう。
< 練習のポイント>
少しずつスモールステップで、触り方を工夫しましょう!
必要になった時にいきなりやろうとしても、お互いに負担が大きくなってしまいます。
ご褒美を使ったり、工夫をしながらスモールステップで、できるだけ若いうちからシニア期に向けた備えをしましょう。
[ 強弱]はじめは優しく触り、徐々に慣らしていきましょう。
[ 時間]長時間触らず、最初は一瞬でも触れたら褒めてあげましょう。
[触る面]いきなりつまむのは刺激が強いので、手のひらの広い面で触り、大丈夫になってきたら少しずつつまんでいくなどしましょう。
[ 体勢]抱っこだと触らせてくれるとか、横にゴロンとした方が触らせてくれるとか、愛犬の好みにあった体勢を探してみましょう。
[声掛け]「飼い主さまの声掛け」はとても重要です。「触るね」「手見せて」「お口見せて」など、声掛けしながら触ってあげましょう。
一般社団法人ドッグケアリスト協会 Lavo Dog 代表
ドッググルーマーとトレーナーを経て、犬たちの「こころ」と「からだ」の健康を保ち、一生涯穏やかにケアを行ってあげる為には飼い主さまによるホームケアが何より重要と考え、愛犬ケアリスト(愛犬のホームケアが行える飼い主さま)の育成を行っています。