季節の変わり目にご注意
日差しがやわらぎ、外の空気も少しずつ軽くなってきました。お散歩や日向ぼっこが心地よい春の訪れです。
では、愛犬・愛猫の様子はいかがでしょうか。
「なんとなく寝ている時間が長い」
「毛ヅヤや皮膚の状態が気になる」
「便の状態が安定しない」
「落ち着きがない」

ーーそんな小さな変化を感じていませんか?
野生動物が寒い冬を越すために体にエネルギーを蓄えるように、私たちのペットの体も、冬の間は脂肪や老廃物を溜め込みやすい〝冬モード〞で過ごしてきたと考えられます。
運動量が減り、代謝もゆるやかになることで、体の中には少しずつ「使われなかったもの」「処理しきれなかったもの」が溜まりやすくなるのです。
春は、そうして溜め込んだ不要なものを外に出し、体を軽く整え直そうとする季節。いわば「体内リセット」のタイミングです。
人間には「春の七草」で胃腸を休め、巡りを整える風習がありますが、言葉を話せないペットたちにとっては、飼い主さまがその変化に気づき、そっと環境を整えてあげることが大切になります。
換毛期と「肝」の密接な関係
中医学の「陰陽五行説」では、春は「木( もく)」の季節であり、五臓の「肝(かん)」=肝臓が活発になる時期とされています。

ちょうど春は、犬や猫にとって冬毛から夏毛へと生え変わる「換毛期」にあたります。
この大量の毛の生え変わりには、想像以上のエネルギーと、タンパク質をはじめとする栄養素が必要になります。そして、その栄養の代謝や老廃物の処理を担っているのが肝臓です。
冬の間に溜まった老廃物の解毒に加え、換毛という大仕事で、春の肝臓は、どうしても働きすぎの状態になりやすいと言えます。
その結果、処理しきれなかった老廃物が体内に残ると、皮膚トラブルや毛ヅヤの低下、便の乱れ、落ち着きのなさなど、換毛期特有の不調として表に現れることがあります。

酵素による代謝サポート
頑張っているペットの体を支えるために、飼い主が日常の中で意識できるポイントは大きく2つあります。
それが「代謝のサポート」と「排出の促進」です。
まずは、消化にかかる負担を減らすこと。消化には多くのエネルギーが使われるため、必要以上に胃腸を酷使してしまうと、肝臓が本来行いた
い「代謝」の働きに十分な力を回しにくくなってしまいます。
そこでおすすめしたいのが「酵素」活用です。
酵素の力で消化をサポートすることにより、消化に使われていたエネルギーが効率よく肝臓に届くようになり、肝臓が担う〝解毒〞や〝再生〞といった「代謝」の負担を軽減します。

シルクによる排出サポート
せっかく体内で解毒された老廃物や不要なものは、尿や便としてしっかり外へ出してこそ、体は軽く健やかに整っていきます。そのためには、腎
臓などの排出器官の働きと十分な水分が欠かせません。
日々のケアの一環として、体内の老廃物やアンモニア、コレステロールなどを吸着し、便・尿と一緒に体外へ運び出すサポートを考えることも一
つの方法です。

「腎」を養うことで全身のバランスを整える
代謝を助け、不要なものをしっかり「出す」ためには、もう一つ大切な視点があります。それが、五臓の「腎(じん)」を整えることです。
中医学において「腎」は、〝生命力の源〞とされ、成長や老化、生殖、発育をはじめ、気・血・水のバランスを根本から支え、体の土台となる臓器と考えられています。
腎は「水」を主り、水分代謝や排出を整えながら、全身の活力や代謝を内側から静かに支えています。
さらに、血の生成や体液の調整にも関わり、血液や体液の「巡り」そのものを下支えする存在でもあります。
「巡り」が滞ると、たとえ解毒や排出の準備が整っていても、老廃物はスムーズに運ばれず、体に留まりやすくなってしまいます。
代謝を助け、排出を促し、巡りと腎を整える――。これらはそれぞれ独立したケアではなく、互いにつながり合いながら、春の体を内側から支える一連の流れなのです。

内側と外側から万全のケア
こうした内側からのケアに加えて、血液や体液の「巡り」そのものに着目したサポートも、春の体づくりには有効な視点です。
軽やかな体で新しい季節を
春は、冬の間に溜め込んだ不要なものを外に出し、体を整える〝体内リセット〞の季節です。
愛犬・愛猫の体調が整い、健やかに春を過ごす姿を見ることは、私たち飼い主にとって何よりの喜び。
体の内側で起きている変化に目を向けながら、今の体に合ったケアを考え、ペットと一緒に軽やかな体で新しい季節をスタートさせましょう。

ペットスタンス 店長
ペット栄養管理士/愛玩動物飼養管理士1級/ペットフード販売士

