目は活性酸素による酸化ダメージを受けやすい繊細な臓器です。動物は視力が低下してもある程度は他の感覚で補うことができますが、食べ物や生活環境で進行を遅らせることができれば良いですね。
紫外線・電磁波
強い日差しやブルーライトなどの紫外線を避ける工夫は必要ですが、完全には避けられないので、食べ物から抗酸化物質を摂ることが重要です。
また、目は静電気や電磁波を集め、ダメージを受けやすい臓器です。コンセントの近くや電化製品の近くに寝床を置かない、寝具を天然素材にして静電気を抑えるなどの工夫をしてあげましょう。
目だけではなく、体は病気や住環境、精神的ストレス、運動などでも常に酸化ダメージを受けています。食事から摂る栄養は日常のストレスでも消費するので、普段から抗酸化物質が豊富な食べ物を摂取しましょう。
対抗する栄養素
色の濃い食べ物には抗酸化物質や各種ビタミン・ミネラルが豊富です。抗酸化物質ではブルーベリーやビルベリーなどに含まれるアントシアニンが有名です。
人参やブロッコリーなどの緑黄色野菜にはビタミンAやβカロテン、ビタミンCなどが豊富で、新陳代謝を助け、酸化ストレスの軽減が期待できます。
イチオシはカシス(ブラックカラント)。生では手に入りにくいので、パウダー状の製品をヨーグルトやスムージーなどで摂るのがお手軽です。ただし、レーズンをカシスと呼んでいる製品もあるので注意が必要です。ぶどうは毒性があるため犬猫には禁忌です。
網膜にはルテイン
白内障はレンズの酸化ダメージによるものですが、網膜もダメージを非常に受けやすい部分です。ルテインやゼアキサンチンなど、強い抗酸化作用がある物質が網膜部分にとどまり、酸化ダメージを軽減すると注目されています。
ルテインは緑黄色野菜の黄色や赤色の色素で、緑の野菜にも含まれています。含有量はケールがダントツですが、手に入りやすい食材では小松菜がおすすめです!
抗酸化物質もりもり!
小松菜とカシスのスムージー♪
【材料】
◎小松菜 1~2株
◎バナナ 1本
◎カシスパウダー 小さじ1~2
◎レッドビーツパウダー 小さじ1
(お好みでヨーグルト少々)
【作り方】
上記材料を合わせた量と同量程度の水をミキサーでスムージーにします。
お水の量はミキサーが回るくらいギリギリの量で、あまり入れすぎると水っぽくなるので調整してください。
【植物はスムージーで♪】
緑黄色野菜など、植物の栄養はそのままでは吸収が困難です。
加熱する・すりおろす・ピューレ状にするなどの工夫が必要となります。
中でもおすすめなのがグリーンスムージー。
お手軽なので、ぜひ飼い主さまと一緒に朝の習慣にしてください。
統合医療栄養学セミナー講師、米国LVT(米国動物看護師)、生活習慣病予防管理士、ペット栄養管理士
米国にてLVT免許を取得後、犬猫のホリスティックな代替医療や栄養学について学び2017年に帰国。2012年より動物病院、獣医師等の医療従事者向け、飼い主さま向けに、栄養セミナー・手作り食セミナーを随時行っています。