皮膚は体の状態を反映する鏡
皮膚は体の状態を表わすともいわれ、胃腸に問題を抱えている子、腸内環境が悪い子では皮膚のトラブルも多い傾向にあります。
例えば栄養の消化吸収が悪いと、健康な皮膚の再生がうまくできずに問題がおきます。
また皮膚は重要な排泄ルートでもあるため、体に取り込む化学物質や体内で発生する毒素が多いと皮膚の状態も悪くなります。
また、体内では腸が重要なバリア機能を果たしています。
通常、有害なものや体に入ってきては都合の悪い未消化のタンパク質などは腸壁で弾かれて体内に入ってきません。
しかし、腸内環境が悪くバリア機能がきちんと働いていないと、本来入ってきてはいけないものが体内に入ってきてしまい、アレル
ギー様症状の原因となったりするのです。
皮膚は腸の状態を表す鏡。体の中から健康にしていくことで皮膚状態の改善も期待できます。
腸内環境を改善するポイント
皮膚の状態が悪く胃腸も弱い状態では、消化吸収力が普段よりも落ちています。
まずは栄養価が高く消化吸収が良いフードを選びましょう。
タンパク質(特にコラーゲン)は皮膚の再生を助けますので、動物性タンパク質を十分に含むフードを与えましょう。
栄養吸収阻害物質や繊維質が多く含まれる穀物や豆類を多用したフードは避けること、またアレルギーを起こしやすいと言われる食材(豆類、小麦、コーンなど)は腸壁の炎症にもつながることがあるので避けた方が安心です。
状態が改善するまで、プロバイオティクスや消化酵素などを活用することも有効です。
オメガ3脂肪酸などの皮膚に良いといわれる脂質は酸化すると炎症作用があるため、与えるときに新鮮で良い油や、お魚をトッピングすることをおすすめします。
おすすめの食事
シニアにもおすすめ!『 鶏肉とかぼちゃの茶碗蒸し』
良質なタンパク質が手軽にとれる卵と鶏肉、腸壁の再生を助けるコラーゲンたっぷりのスープ、そして胃腸の調子を整えるカボチャを使ったレシピです。
【材料】
[小型犬のおやつ4食分]
★骨スープまたはペプチドスープ 100cc
★鶏肉 60g(一口大にカット)
★かぼちゃ 約60g(7mm位の角切り)
・卵 1個(ボウルに溶いて卵液に)
①下ごしらえ
・小鍋に★を入れ、蓋をして中火で加熱。
・ふつふつしてきたら火を弱め、5分ほどトロ火で蒸し煮に。
・火を止めて蓋をしたまま余熱で20分ほど蒸らす。( そのままガス台で放置)
②セッティング
・溶いた卵に①の汁だけを加えてよく混ぜる。(野菜は入れない)
・耐熱食器にかぼちゃと鶏肉と卵液を4等分して入れる。
③蒸し固める
・鍋に②を並べ、水を容器の半分の高さまで入れ、蓋をして加熱。
・沸騰したらトロ火で5分。火を止め、15分以上蒸らす。(蓋はしたまま)
・固まっていることを確認し、あら熱が取れたら完成です!
*与える時は容器から出して崩して与えましょう。
*鶏肉アレルギーの場合には、別のお肉でも結構です。
*容器のままラップをして冷蔵庫で3日ほど保存できます。
統合医療栄養学セミナー講師、米国LVT(米国動物看護師)、生活習慣病予防管理士、ペット栄養管理士
米国にてLVT免許を取得後、犬猫のホリスティックな代替医療や栄養学について学び2017年に帰国。2012年より動物病院、獣医師等の医療従事者向け、飼い主さま向けに、栄養セミナー・手作り食セミナーを随時行っています。