柴犬さんは和犬登録数では不動の一位。
ワンコグッズでは必ず登場しますね。日本の天然記念物として登録されている6犬種のうちの一つです。

とても自立心の強い子が多く、ついこの間までお友達ワンコや家族みんなと仲良く遊んでいたと思ったら、ある日突然ガウガウしちゃうという子が少なくありません。

また責任感が強く、自分でルールを作りたい子が多いです。
今まではいい子に言う事を聞いてくれていたのに、ある日突然反抗期が来たみたいになって、まったくいうことを聞いてくれなくなった…というご相談もあります。

いずれも年齢的に2〜3歳の「赤柴」と呼ばれる茶色い毛色の柴犬さんに多く見られる現象です。
不思議なことに毛色により気質が異なり、黒柴さんは高齢になってもフレンドリーな子が多いです。

こんな時にお伝えしている主な対処法は・・・
❶飼い主さんがしっかりとリーダーになる。
昔ながらの「人と犬」という付き合い方をして、人をリーダーとして認めてもらうようにしつけましょう。
❷犬をリーダーとして、飼い主さんがついていく。
この時は犬がリーダーになるので、言うことを聞いてほしい場合は、命令口調ではなく「上司殿にお願い申し上げる」ようなスタイルで伝えましょう。

「人のいうことを聞いてくれなきゃ困る！ 」という場合や、すでに縫合手術をするくらいのケガを負ってしまった飼い主さんは❶のような「強い飼い主」でいてください。

「どうしても強く出ることができない・怒れない」という方は❷の付き合い方がおすすめです。
自分の方が下の立場であることをきちんと踏まえたうえで、「なぜ私（飼い主さん）のいうことを聞いてもらいたいのか」というのを懇切丁寧に伝えるように、向き合ってみましょう。

いずれにしても「信頼関係というのをとても大切にする」傾向が強い犬種であるということは、おわかりいただけたでしょうか。

犬も人も「日本にその基盤がある」と考えると、和犬である柴犬さんとは「日本人として正しい付き合い方」を意識するとうまくいくでしょう。
その時は柴犬さんを人間年齢に換算することを忘れず、それを踏まえて向き合うことが大事なカギになります。

人もワンちゃんもネコちゃんも、心地よい暮らしを…。

伊東 はなん

動物対話士®　一般社団法人動物対話協会代表理事。1匹のシーズー・3匹の猫と暮らす。2007年より人とペットのカウンセラーとして、業界トップクラスの延べ2万匹以上の動物たちの思いを伝え続ける。テレビ朝日、テレビ東京、韓国MBC放送、東京FM等にメディア出演の他、インターネットラジオにてレギュラー番組を持つ。書籍「うちの子きずなノート」は全国書店で好評販売中。