生命活動の触媒
動物や植物の体内では、 生命を維持するために毎日様々な化学反応が起きていますが、 その触媒となるのが酵素です。
代表的なのは消化酵素ですが、 それ以外にも細胞や組織の再生、 ホルモン分泌や免疫機能を保つ、 老廃物の排泄など、 体内で起こるあらゆる活動に〝酵素〞は関わっています。
食材からも摂れる
必要に応じて酵素は体内で作られますが、 食材からも摂取することができます。例えば、 大根おろしには、 アミラーゼ、 プロテアーゼ、リパーゼなどの消化酵素がたっぷり入っています。酵素を豊富に含む食事は、 栄養素の消化吸収を助け、 体内で合成される消化酵素を節約することができます。
また、 食事から摂ることのできる酵素は、 体が機能するために必要な酵素を体内で合成する材料にもなります。 このように酵素は、健康な生活を送るために欠かせない栄養素と考えられています。
温度47度で失活
酵素は熱に弱く、47度以上の熱をかけると働きが弱くなり失活すると言われています。 そのため、 加熱処理されたペットフードには酵素はほとんど含まれていないと考えられます。 酵素を含まない食事ばかりしていると、 体内酵素は浪費されてしまいます。 ですから食事からも上手に酵素を取り入れる工夫をすると良いのです。 生の食材には酵素が豊富に生きています。
おやつやトッピングで手軽に酵素を補給しよう!
酵素たっぷりの食事で、体もイキイキ♪元気に過ごしましょう!
【果物】スライスしておやつに
・リンゴ ・メロン ・スイカ
※果物は食事の30分以上前や、食間におやつとして単独で与えるのがベスト。
【野菜】おやつや食事と一緒に
・キュウリ(スライスorみじん切り)
・セロリ(スライスorみじん切り)
・大根(スライスorおろし)
【食事にトッピング】
【みじん切り】・キャベツ ・白菜 ・レタス ・小松菜
【すりおろし】・人参 ・大根
【スムージーもおすすめ!】
・リンゴ&小松菜 ・リンゴ&人参
・バナナ&小松菜(orベビーリーフやクレソンでも)
・バナナ&キャベツ
※酵素やビタミンなどの栄養素は空気に触れると酸化するので、生で与える場合は、直前に切ったり、すりおろしたりしてください。
※発酵させてある野菜や果物は酵素も倍増し、消化にも良いので食事に取り入れても良いでしょう。
野菜は、果物と比べて消化が悪く、酵素やビタミン・ミネラル・ポリフェノールなどの体によい栄養素は硬い細胞壁(セルロース)の中に含まれていますので、犬の体が利用しやすいように、すりおろし、みじん切り、ピューレ状にするなどの工夫が必要です。細胞壁を壊すことによって、体が利用できる酵素が倍増します。
統合医療栄養学セミナー講師、米国LVT(米国動物看護師)、生活習慣病予防管理士、ペット栄養管理士
米国にてLVT免許を取得後、犬猫のホリスティックな代替医療や栄養学について学び2017年に帰国。2012年より動物病院、獣医師等の医療従事者向け、飼い主さま向けに、栄養セミナー・手作り食セミナーを随時行っています。